泥炭の話

■そもそも「泥炭」ってなに?

「泥炭」というのは、古い植物が自然の作用で炭化したもの(植物遺体)が堆積した状態のことで、農学の分野ではこうした土地を「泥炭地」と呼んでいます。北海道で湿地、湿原と呼ばれる場所は、この泥炭地であることが少なくありません。

泥炭を利用した製品の一つに、ガーデニングなどに使われる「ピートモス」がありますが、これはPeat(ピート=泥炭)とMoss(モス=こけ)を組み合わせた土壌改良材です。

 

■泥炭の特性・活用例は?

植物が完全に分解されない状態で堆積した「泥炭」は、繊維質が残っていて保水性・通気性があるので、「ピートモス」に代表されるようにガーデニングでは腐植土として培養土に混ぜて土壌改良などに使われます。農作物を栽培する圃場(ほじょう)でも、土壌の環境を改善し、健康で安全な食材を生産するための強い味方となっています。泥炭地は全国に分布しますが、なかでも北海道産のものは、窒素分を多く含むなど品質が高いことで知られています。